青色申告の承認申請書の提出・届出期限について。いつまで？【法人・個人】

担当しているお客様で、「9月設立・9月決算で1期目は1か月決算。1期目は青色申告の承認申請書は出せなかったので白色申告。もう2期目に突入してしまっているけれど、2期目は青色申告にできますか？」と問い合わせがありました。

法人の通常であれば、提出・届出期限は

• 設立1期目であれば、「設立の日以後3か月を経過した日」と「設立第1期の事業年度終了の日」とのうちいずれか早い日の前日まで
• 設立2期目以降は、その事業年度が始まる前日まで

と理解しているのですが、このパターンはどうなんだ？青色申告の承認申請書の届出はいつまで？と困惑しました。
調べたら分かったのですが、超レアパターンな気はします。

が、良いきっかけですので、自分への備忘も込めて、青色申告の承認申請書の提出期限について、まとめてみました！（ついでに、個人事業主の場合もまとめて、条件を網羅します！）

法人（設立1期目）

簡単に言うと、【設立以後3か月以内】です。

細かく言うと、「設立の日以後3か月を経過した日」と「設立第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで」です。なお、この期限が休日等に当たる場合は、休日等明けの日が提出期限となります。

法人（設立2期目以降）

簡単に言うと、【事業年度が始まる前日まで】です。

細かく言うと、「青色申告によって申告書を提出しようとする事業年度開始の日の前日まで」です。

法人（設立2期目で、1期目が3か月に満たない場合）

これが相談にあった、レアパターンですね。

簡単に言うと、【設立以後3か月以内】です。2期目に突入していても、設立以後3か月以内であれば、2期目は青色申告できます！

国税庁のHPに以下の記載がありました。

［手続根拠］
法人税法第122条第1項、第146条、法人税法施行規則第52条、第62条

［提出時期］
青色申告によって申告書を提出しようとする事業年度開始の日の前日まで
ただし、その事業年度が下記の1～8に該当する場合は、それぞれの日となります。
１～３：省略
４：普通法人若しくは協同組合等の設立の日、公益法人等若しくは人格のない社団等の新たに収益事業を開始した日又は公益法人等（収益事業を行っていないものに限ります。）に該当していた普通法人若しくは協同組合等が当該普通法人若しくは協同組合等に該当することとなった日（以下「設立の日」といいます。）から上記1から3に掲げる事業年度終了の日までの期間が3月に満たない場合における当該事業年度の翌事業年度の場合は、その当該設立の日以後3月を経過した日と当該翌事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで
５～９：省略

国税庁HP　https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_14.htm

個人事業主（開業1期目）

簡単に言うと、【事業開始の日から2か月以内】です。

詳細に言うと、1月16日以後、新たに事業を開始したり不動産の貸付けをした場合には、その事業開始等の日（非居住者の場合には事業を国内において開始した日）から2か月以内　です。なお、提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限となります。

個人事業主（開業2期目以降）

簡単に言うと、【その年の3月15日まで】です。

詳細に言うと、「青色申告書による申告をしようとする年の3月15日まで」です。なお、提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限となります。

ここで分かりにくいのが、「青色申告書による申告をしようとする年」っていつ？という話です。
時系列として、例えば2023年であれば、2023/1/1～2023/12/3までの申告を2024/3/15までに行います。この、「申告をしようとする年」というのは、2023年のことなの？2024年のことなの？というのが、意外と分かりにくいと思います。

上記の例の場合、正解は、【2023年の3月15日まで】です。【申告書の対象となる年の中の3月15日まで】ということですね！

おわりに

法人設立や開業をするとき、「最初は白色申告でいいや」と白色申告で始められる方も多いので、いざ税理士に頼んで「青色申告にしよう！」と思っても、もう申請期限に間に合わないことも多く、「次年度から・・・」となりがちです。

この記事が日の目を浴びて、青色申告をしようと思っている方の提出期限の参考になれば幸いです。