株式会社vs合同会社、結局どっちが良いの?【簡単な比較表にしてみた】
会社設立を検討するとき、必ずと言っていいほど悩む、「株式会社」「合同会社」どっちにする?問題。
株式会社にする方が多いですが、会社設立の種類は他にもあり、特に合同会社の場合は、株式会社よりも簡素に会社を設立・運営することが可能となります。
どちらが良いのか、結論から言うと、目的次第です!
「目的」って何だ…ということで、会社設立する際に悩む2つの形態について、簡単な比較表にしてまとめてみたいと思います。
目次
株式会社とは?合同会社とは?
株式会社と合同会社の根本的な違いは「所有と経営が分離しているかどうか」です。
株式会社は、基本的には出資者(株主)と経営者が異なる人で構成され、所有と経営が分離しています。
一方、合同会社は、所有と経営が一致しており、出資者と経営者が同じであることが、根本的な違いとなります。
根本的な違いだけではどちらにすべきか判断がつかないと思いますので、以下で、簡単な比較表にしてみました。
株式会社と合同会社の違い【比較表】
それでは、比較表形式で見てみたいと思います!
初期費用の差
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
会社の実印代 | ものによる | ものによる |
定款印紙代 | 0円(電子定款にした場合) 4万円(紙定款にした場合) | 0円(電子定款にした場合) 4万円(紙定款にした場合) |
定款認証手数料 | 5万円 | 0円 |
定款の謄本代 | 約2,000円 | 0円 |
登録免許税 | 15万円 | 6万円 |
合計 | 20.2万円~24.2万円 | 6万円~10万円 |
継続費用の差
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
法人住民税(均等割) ※赤字でもかかる額 | 7万円(資本金1,000万円以下で従業員が50人以下) | 7万円(資本金1,000万円以下で従業員が50人以下) |
官報掲載費 | 6万円 | 0円 |
合計 | 13万円 | 7万円 |
その他の差
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
意思決定 | 株主総会 | 総社員の同意 |
所有と経営 | 分離 | 同一 |
出資者責任 | 間接有限責任 | 間接有限責任 |
役員の任期 | 最長10年 | 任期なし |
代表者の名称 | 代表取締役 | 代表社員 |
決算公告 | 必須 | 不要 |
定款 | 認証必要 | 認証不要 |
利益配分 | 出資比率に応じる | 定款で自由に規定 |
議決権 | 出資比率 | 一人一票 |
認知度 | 高い →契約・融資・採用時に有利? | 低い →契約・融資・採用時に不利? |
株式会社と合同会社、結局どっちが良いの?【目的別編】
節税メリットだけで考えたいなら
合同会社がおすすめです。今後事業を大きくすることや、採用しない場合などは、株式会社の必要性がないです。
事業基準で考えたいなら
事業展開を進めて大きな会社に成長させていきたい
株式会社がおすすめです。株式による資金調達が可能ですし、採用の時も「合同会社です」というより、「株式会社です」と言った方が、認知度からしてウケはよい可能性があります。
スモールビジネスのまま続けていくことが前提
合同会社がおすすめです。理由は単純で、会社運営ランニングコストが安いからです。
まとめ
最初に記載した通り、目的次第ではあるのですが、比較表にすると判断の軸として考えやすいのではないでしょうか。
上記の特徴を踏まえ、自社事業に適した法人形態を選択いただければと思います。
もし悩む場合は、仲田公認会計士・税理士事務所まで、お気軽にご相談ください!
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お問い合わせフォームはこちらこの記事を書いた人
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公認会計士・税理士・ITストラテジスト
山梨県、仲田公認会計士・税理士事務所の代表です。「企業・経営者の町医者」をテーマに、経営の身近な相談相手でいたいと思っています。
強みは「クラウド会計と経営・ITに精通」「中からも外からも企業のことを熟知」「中小/ベンチャー/起業支援の実績」。
スノーボードとサッカーとブラックコーヒーとONE PIECEが好きです。
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